【中】暴君の溺愛は、罪なほどに。



「…あ、それじゃあ手紙を家に届けてもらえない?」


「…それなら、いいよ」




 怜央は不満そうにしつつ、OKを出してくれた。

 もしかしたら私が愛奈にかまうのが嫌なのかも。

 怜央が嫌がってるからといって、やめられることではないんだけど。




「ありがとう。ちょっとレターセットを買いに行ってくるね」


「ダメ。真壁(まかべ)


「はい、すぐに用意いたします」




 もう、怜央ってば、わがままなんだから。

 士瑛さんが壁際にある棚のほうへ向かって、引き出しから黒いレターセットを取り出す。

 テーブルのほうに戻ってきた士瑛さんから、ペンと一緒にレターセットを受け取ると、私は「ありがとう」と伝えた。


 封筒も手紙も真っ黒なんて、まるで怜央みたい。




「えぇと…怜央、No.15って、なんていう暴走族?」


Vipers(バイパーズ)。倉庫を襲撃する」