【中】暴君の溺愛は、罪なほどに。



「ごめんなさい。あの、士瑛さん、私のスマホって見つかり…見つかった…?」


「申しわけございません。寝室にはありませんでした。後ほど、他の場所も探して参ります」


「そっか…やっぱり。探してくれてありがとう」




 うーん、確かに枕元に置いたと思うんだけどなぁ。

 スマホで連絡が取れないとなると、家に帰って直接愛奈に会うしかないかぁ。

 私は怜央に顔を向けて、「怜央」と呼びかけた。




「一回、家に帰ってもいいかな?」


「ダメ」


「でも、今の話、愛奈に伝えたいんだけど…」


「ダメ。夕華(ゆか)は俺のそばにいて」


「じゃあ、怜央も一緒に、家に来てくれない?」


「やだ」




 むすっとした顔で拒否されてしまって、私は困りはてる。

 怜央が家に帰るのを許してくれるまで待っていたら、襲撃への対策が間に合わないかもしれないし。

 直接会うのもダメなら…。