【中】暴君の溺愛は、罪なほどに。



「よ、よかった、メリーゴーランドはふつう…」




 ぎゅっと棒にしがみついていたけど、そんな必要もなさそうな、ゆっくりした動きに肩の力を抜くと、ピタッとメリーゴーランドが止まった。

 あれ、と思った次の瞬間にはまた動き始めて、音楽も流れ出す。

 しかし、またピタッと止まって、しばらくしてから動き出した。




「まぁ、絶叫ではないよ」




 となりの白馬に乗った怜央が、棒にもたれて私を見る。

 その間にも、音楽と白馬が止まったり、動いたりして、観覧車とは大違いな平和っぷりに笑みがこぼれた。




「あはは、なんだかイス取りゲームの音楽を聴いてるみたい」


「イス取りゲーム?…ねぇ、なんか動いてて」


「かしこまりました!」