耽美なる箱庭



 冬の時期になると、千佳くんは防寒対策に煩いからもこもこのパジャマを着込む。

 ドアに寄りかかって待っていた千佳くんは、わたしが顔を出すとひょいっと軽々持ち上げて、唇を嫋やかにカーブさせた。


「今日のわたし、ふわもちだよ」

「……触って確かめる」

「ふふ、ちかくん嬉しそう」


 寝室につき、わたしをベッドに優しく下ろした千佳くんが、もこもこパジャマごと抱きしめてくる。同じボディソープの匂いだ。

 日付が変わるまで半刻もない。とても焦らしプレイ。


「……下着、は着てるよな」

「あ、見る?」

「…………見る?」

「見るだけならよくない? あのね、麗くんがいいものくれてね!」


 麗くんは、ナイスなプレゼント贈ってくれた。

 わたしや千佳くんでは選ばないドレッシーなものだ。

 真っ白なシーツの上で、子首を傾けた千佳くんの前でもこもこパジャマを脱いだ。


「──どう? 可愛いでしょ、ランジェリー」


 華やかなゴシックドール人形っぽい可愛らしいデザインのランジェリー。

 初夜にはピッタリ! と意気揚々とわたしは千佳くんに見せつけたわけだけど……。


「……」


 息を詰めたように、瞬きすらしない千佳くんは、なぜか僅かに怒気を孕んだ顔をした。