耽美なる箱庭



 麗は、食べ終えたベーグルの包みを丁寧に四角に折ってからごみ箱に捨てた。

 それから、無言でショッパーを手渡してくる。


「お誕生日おめでとうって伝えて。あとこれは、俺からのささやかなプレゼント」

「……ん」

「おい、捨てんなよ。クソ面倒な彼氏だな」

「彼氏、その響きいいな」

「気色悪くて吐きそう。さようなら」


 年明け、乃々の次に顔を見るのは間違いなく麗だ。

 俺は、ひらりと手を振って去っていく麗の背中を見つめながら、帰った後また忍耐力を試されることになると覚悟して、外気温で頭を物理的に冷やした──。