耽美なる箱庭



 変に誤魔化さなくても、20歳になるまで待てと言われたらいい子に待ってた。だけど、千佳くんの言い分にも一理あるので、納得して呑み込む。

 ぱぱとの約束を守ってた千佳くん可愛いし、男と男の約束ってやつだもんね。


「んふふ、わたしの20歳の誕生日プレゼントは千佳くんってことだぁ〜」

「……あんま、可愛いこと言うな」

「楽しみだね! いろんなことしようね!」

「……しにそう」


 千佳くんの胴体に腕を回しながら、にっこりと口角を持ち上げた。

 わたしの誕生日は12月30日だから、カレンダーをめくることもない。寝て起きてを繰り返せば、あっという間にやってくるはず。

 それまでは、キスで我慢だ!


「誕生日まで、たくさんキスしたいな」

「……そういう台詞、どこで覚えてくんだよ……」

「ん?わたしのいまの気持ちだけど……?」

「素でそれか、恐ろしいな」


 なにを言ってるんだろう?

 首を傾げながら唇を寄せると、ため息を零した千佳くんがすぐに重ね合わせ、舌を侵入させてくる。

 わたしの短い舌を絡めとって、甘く痺れるほど吸って舐めた千佳くんは、名残惜しいとねだりたくなるタイミングで離れていった。


 そして、



「誕生日当日、日付越えた瞬間に抱くからな。覚悟しとけよ」



 そんな言葉を残して、仄かに笑った。