耽美なる箱庭




 恋人の千佳くん、だいぶ糖度が高い。

 ふかふかの毛布のなかで腰を引き寄せられ、何度も角度を変えては、キスをされる。


「ね、ちかくん、おはなし──んんっ!」


 与えられる口付けは優しくて気持ちいいけど、千佳くんがインターバルをくれないせいで、段々と酸素が薄くなっていっちゃう。

 息継ぎのタイミングを見計らって会話を試みるも「もうちょっと」と返された。

 耳の輪郭を撫でられて、キスを深くするために、髪のなかに手を差し込まれる。送り込まれる唾液をごくんと飲み込めば、恍惚とした千佳くんに「お利口」とほめられた。


「……ちかくんって、ほかの女の人ともキスしたことある?」

「お前以外とは死んでもできない」

「(つまり、誰ともしてないってこと……?)」


 ほっ、と胸を撫で下ろす。

 そのまま、わたしは一生なでなでしてくる千佳くんを見上げつつ、気になってたことをいくつか質問として投げた。


「好きな人って、ずっとわたし?」

「当たり前だろ。お前は、いない、とか変に嘘ついてたけどな」

「あうっ」

「ま、お前が俺のこと好きじゃなくても、絶対手に入れようと思ってたし」


 わ、わぁ〜〜〜!

 なんか、千佳くんも執着拗らせすぎてるよ〜!