可愛く着飾って、もっと愛して〜強引でめちゃくちゃな私のクチュリエ様〜

「ごめん…」

「なんでナノが謝るんだ?」

「…勝手に調べるみたいなことして」

「…。」

なんかちょっと気まずくなっちゃった、こそこそしてるみたいで。

「あ、でもこれは偶然だよ!偶然辿り着いちゃったっていうか、KAZUSHIのことが知りたくてここに来ただけで…っ」

タイミング的にそんな風になっちゃった、そのことを調べようと思って図書室に来たわけじゃないんだけどここだけ切り取られたらそんな感じに。

「…KAZUSHIの何を調べようとしてたわけ?」

「え…っ、あの…知りたくて」

本を持つ手にきゅっと力が入る、なぜだかドキドキしちゃって緊張したから。

「一成がやる気だったから、KAZUSHIのファッションショーに…だから一成にとってどんな人なのか…知りたくなったの」

俯いちゃった、恥ずかしくて。

なんか顔も熱くなって来た気がするし、KAZUSHIっていうか一成のことが知りたいって言ってるみたいですごい恥ずかしくない!?

「あ、あとね!どうして私がファッションショーに呼ばれたのかも謎だし!KAZUSHI何考えてるのかな~って、ちょっと調べてみようかなって!」

無駄に早口になる、何か言わなきゃ身が持たないように思えて。

「私はおまけだと思うけどね、私が呼ばれた理由はきっとね!」

だからつい口走っちゃったの。