モテ王子とのルームシェア、お断りします

見た目は変わったけど中身は全く変わってない。



保健室に行くだけなのに着いてきてくれるとか紳士としか言いようがない。



「ほんとありがとね」



「いや全然」



柊弥くんは私の手首を掴んだまま離さずに歩く。



そのせいで頭の痛さがどんどん悪化しそう。



授業が始まる直前だったから廊下には人がいない。



静かで時が止まったようなそんな感じだ。