「未だ、頑張らなければいけない存在か…。
ただ…嫉妬しただけだ。無理にとは言わないがいつかそなたとは、全てにおいて平等でありたいと思っている。」
寂しそうな笑顔に心がぎゅっと締め付けられる。
「…うん。」
こくんと小さく頷くと、嬉しそうにチュッと頬に、額に、唇に口付けが降り注ぐ。
こんな事でこんなに笑顔になってくれるのなら、もっと自分の事をさらけ出せるようになれたらいいなと単純に思った。
そんな甘い時間を過ごしていると、いつの間にか時間は過ぎ去り、消灯の時間が差し迫る。
「大変!消灯の時間です。一座では規則正しい時間の制約があって、ちゃんと守らないと。」
「あの座長はいないのに、未だに怯えて暮らしているのか?」
「怯えてる…と言うか、一座の仲間はそれが子供の頃からの日常なので、体に染み付いてしまっているんです。今更自由には過ごせれません。」
「そういうものか…。
仕方ない。だが、今夜はそなたを離すつもりは無いぞ。」
どういう事?首を傾げてみるが…さっぱり考えを読む事は出来ない。
「添い寝もしてくれぬのか?
そなたが側にいてくれると安眠できるんだ。」
「そ、添い寝、ですか!?」
頭が真っ白になる。
「それ以上に進んでもいいのか?」
晴明様が、にやっと悪戯っ子の様な顔で笑う。
「それ…以上とは!?」
突然、フワッと抱き上げられて寝台の上にポフっと降ろされる。
同時に組み敷かれてしまうから、急接近した顔にドキンと心拍が急上昇する。頬をすーと撫でられると、身体が緊張で強張り固まってしまう。
「大丈夫だ。これ以上は結婚の儀の後だと決めている。そなたの思いの邪魔にはなりたくないからな。」
目を細めて微笑む晴明様がかっこよくて、しばし見惚れてしまう。
「あの…邪魔とは、どう言う意味ですか?」
そう、聞いて見ると、
「これ以上進めたら、そなたを手離してはやれなくなる。踊り子として最後まで全うしたいのだろう?」
「…出来れば…。
でも、今回の旅で思い知りました。
晴明様に会えない事がどんなに寂しい事か…。」
「そうだな。俺も思い知った。そなたの存在の大きさを…。
後9ヶ月、耐え忍ぶ事が出来るのか、自分でも分からぬ。」
サラッと髪に触れられて頬をふわりと撫でられる。
それだけで、もうバクバクと心臓はあらぬ音を奏出す。
「あの…晴明様…?」
その手がしばらくスリスリと私の頬をなぜ続けるから、どうしたものかと困ってしまい、ついには声を上げるのだけど、
「そなたの頬は餅のようにスベスベとして、柔らかくて触り心地が良いから、ずっと触っていたくなる。」
嬉しそうな笑顔を向けてそう言ってくるから、こんな頬で良ければいくらでもと、差し出したくなる。
だけど…ずっと組み敷かれているこの状況…。さすがにちょっと…白旗を上げたくなる。
ただ…嫉妬しただけだ。無理にとは言わないがいつかそなたとは、全てにおいて平等でありたいと思っている。」
寂しそうな笑顔に心がぎゅっと締め付けられる。
「…うん。」
こくんと小さく頷くと、嬉しそうにチュッと頬に、額に、唇に口付けが降り注ぐ。
こんな事でこんなに笑顔になってくれるのなら、もっと自分の事をさらけ出せるようになれたらいいなと単純に思った。
そんな甘い時間を過ごしていると、いつの間にか時間は過ぎ去り、消灯の時間が差し迫る。
「大変!消灯の時間です。一座では規則正しい時間の制約があって、ちゃんと守らないと。」
「あの座長はいないのに、未だに怯えて暮らしているのか?」
「怯えてる…と言うか、一座の仲間はそれが子供の頃からの日常なので、体に染み付いてしまっているんです。今更自由には過ごせれません。」
「そういうものか…。
仕方ない。だが、今夜はそなたを離すつもりは無いぞ。」
どういう事?首を傾げてみるが…さっぱり考えを読む事は出来ない。
「添い寝もしてくれぬのか?
そなたが側にいてくれると安眠できるんだ。」
「そ、添い寝、ですか!?」
頭が真っ白になる。
「それ以上に進んでもいいのか?」
晴明様が、にやっと悪戯っ子の様な顔で笑う。
「それ…以上とは!?」
突然、フワッと抱き上げられて寝台の上にポフっと降ろされる。
同時に組み敷かれてしまうから、急接近した顔にドキンと心拍が急上昇する。頬をすーと撫でられると、身体が緊張で強張り固まってしまう。
「大丈夫だ。これ以上は結婚の儀の後だと決めている。そなたの思いの邪魔にはなりたくないからな。」
目を細めて微笑む晴明様がかっこよくて、しばし見惚れてしまう。
「あの…邪魔とは、どう言う意味ですか?」
そう、聞いて見ると、
「これ以上進めたら、そなたを手離してはやれなくなる。踊り子として最後まで全うしたいのだろう?」
「…出来れば…。
でも、今回の旅で思い知りました。
晴明様に会えない事がどんなに寂しい事か…。」
「そうだな。俺も思い知った。そなたの存在の大きさを…。
後9ヶ月、耐え忍ぶ事が出来るのか、自分でも分からぬ。」
サラッと髪に触れられて頬をふわりと撫でられる。
それだけで、もうバクバクと心臓はあらぬ音を奏出す。
「あの…晴明様…?」
その手がしばらくスリスリと私の頬をなぜ続けるから、どうしたものかと困ってしまい、ついには声を上げるのだけど、
「そなたの頬は餅のようにスベスベとして、柔らかくて触り心地が良いから、ずっと触っていたくなる。」
嬉しそうな笑顔を向けてそう言ってくるから、こんな頬で良ければいくらでもと、差し出したくなる。
だけど…ずっと組み敷かれているこの状況…。さすがにちょっと…白旗を上げたくなる。



