食事会が終わりしばし休憩を挟み、午後からは平和条約締結のために本会議となる。
表向きはそのままの議題にして、急きょ信頼おける家臣だけを残し、香の国の内情について議論を交わす。
国交正常化に向けて、今の国王では再び戦争勃発の危機であると、若手を中心に意見が交わされ晴明も一つの理論に納得を示す。
まずは香の国に万世国の密偵を送り込み、内情と治安を秘密裏に探る。それには唯一国交が開けている聖国に協力を依頼する。
そして事実を確認出来た時点で、秀英率いる反乱軍に味方する方向で世論を動かす事を合意した。
全ては迅速にかつ漏れ出ないように考慮が必要だ。
万世国の内政でも上皇の時代の者達は戦争を経験している為に、未だ香の国との交流を嫌う世代がある。
彼らは新しい考えに否定的であり、内部での揉め事の種でもある。
それは、軍師 楚 光源(そ こうげん)、右大臣の長 孫楊(ちょ そんよう)、国防長官の蝶 倫白(ちょう りはく)この古狸3名に着く者達、そして内通している上皇后もその1人だ。
そう、3人の古株達は晴明の側室の父であり、それぞれ知らずのうちに自ら人質を差し出す形になっていたのだ。
向こうは自身の野望の為に娘を嫁がせたつもりだろうが、晴明からしたら何もせずして人質を得ていた事になる。
さぁ、そろそろ我が国の膿を出す良い機会がやって来た。動くのなら今だ。晴明が思い描いていたよりも早く事が成し遂げられるかもしれない。
全ての会議が終わった頃、辺りは既に暗く夜の帳が下りていた。
香の国からの親善大使達は今宵から3日間の日程で万世国に滞在予定だ。
秘密裏に同伴した秀英については、身柄の保護と住居を提供する事を約束した。
表向きはそのままの議題にして、急きょ信頼おける家臣だけを残し、香の国の内情について議論を交わす。
国交正常化に向けて、今の国王では再び戦争勃発の危機であると、若手を中心に意見が交わされ晴明も一つの理論に納得を示す。
まずは香の国に万世国の密偵を送り込み、内情と治安を秘密裏に探る。それには唯一国交が開けている聖国に協力を依頼する。
そして事実を確認出来た時点で、秀英率いる反乱軍に味方する方向で世論を動かす事を合意した。
全ては迅速にかつ漏れ出ないように考慮が必要だ。
万世国の内政でも上皇の時代の者達は戦争を経験している為に、未だ香の国との交流を嫌う世代がある。
彼らは新しい考えに否定的であり、内部での揉め事の種でもある。
それは、軍師 楚 光源(そ こうげん)、右大臣の長 孫楊(ちょ そんよう)、国防長官の蝶 倫白(ちょう りはく)この古狸3名に着く者達、そして内通している上皇后もその1人だ。
そう、3人の古株達は晴明の側室の父であり、それぞれ知らずのうちに自ら人質を差し出す形になっていたのだ。
向こうは自身の野望の為に娘を嫁がせたつもりだろうが、晴明からしたら何もせずして人質を得ていた事になる。
さぁ、そろそろ我が国の膿を出す良い機会がやって来た。動くのなら今だ。晴明が思い描いていたよりも早く事が成し遂げられるかもしれない。
全ての会議が終わった頃、辺りは既に暗く夜の帳が下りていた。
香の国からの親善大使達は今宵から3日間の日程で万世国に滞在予定だ。
秘密裏に同伴した秀英については、身柄の保護と住居を提供する事を約束した。



