一途な皇帝陛下の秘恋〜初心な踊り子を所望する〜


秀英が王となり初めの仕事は、前国王劉進の罪刑の執行だった。

劉進は牢獄に捕らえられ、厳しい取り調べの後、平民の犯罪人達と同じ大部屋に入れられ、全ての財産没収と孤島流しの刑を言い渡した。

そこは多くの罪人が流される場所だと聞く。

秩序も乱れ生きて帰って来れる者はまずいない。王としての行いが悪かった劉進だから、きっと無事では済まされないだろう…。

ある意味死刑になるより残虐な刑ではないだろうか。

そして忘れてはならない前国王と共に捕まり、行方知れずになっていた弟の事。

彼はへき地で幽閉されてはいたが生きていた。自由を奪われ、希望も未来も何もない状態ではあったが、その命だけは救われたのだった。

秀英が王宮に呼び寄せ感動の再会を果たしたのだが、会いたかっただとか、寂しかっただとかそこには何の感情が無く、ただ無機質にそこにいる弟に秀英は涙した。

この幽閉の間に希望を無くし感情を無くし…1人孤独を生きて来た弟だから、こうなっても無理はないと秀英は肩を落とした。

だけどどうか、これからの長い時間で、少しずつ自分自身を取り戻して欲しいと、切に願う。