一途な皇帝陛下の秘恋〜初心な踊り子を所望する〜

胡座をかいて座り続ける劉進を、兵士達は力ずくで立ち上がらせて歯がいじめ状態で連行されて行く。

「わしは何も知らん。国に帰る…!
…晴明、見ておれ!この卑怯者が…このままじゃ終わらんからな!!」
劉進は叫びながら抵抗も虚しく連れて行かれた。

後に残った香の国の者達も往生際の悪さに呆れ返って、お互いの顔を見合わせて渋い顔をしていた。

「いろいろとご尽力ありがとうございます。」
香の国の親善大使栄西が晴明に頭を下げる。

「いえ、我が国としても香の国とは友好を結びたいと思っているので、一役買う事が出来良かったです。」
晴明も今までの苛立ちが全て取り除かれスッキリとした気分だ。

「秀英様、今日から是非国王と呼ばせて下さい。」
栄西は秀英と手を固く握り合い喜びを噛み締める。
秀英は晴明にも手を差し出し、

「いろいろとありがとございました。
まだまだ王として未熟ですが、どうかこれからご指導よろしくお願いします。」

晴明より年齢でいったら2、3歳年上にも関わらず、頭を下げてくる秀英の心意気に感動すら覚える。

「貴方は王に成るべきお人です。きっと貴方なら成し遂げられます。何か手伝える事があったらいつでもお声がけ下さい。これから公私共に義弟になるのですから。」
そう言って笑い合い、しばらく新しい国作りについてそれぞれの思いを語り合う。

若き王達は未来に想いを馳せる。
国民全てが生きやすい幸せな暮らしを夢見て、話しは尽きない。