一途な皇帝陛下の秘恋〜初心な踊り子を所望する〜

香蘭のそんな気遣いに心を打たれた晴明は、杏を咎める事を後にして、それよりも早く香蘭を休ませたいと、無言で香蘭の手を取り最前列の席へと向かう。

席に着いても香蘭の手は離さない。

「そなたに気を遣わせて済まなかったな。
あのわがまま小娘め…早く出て行ってもらわないと、香蘭の身がもたぬ。」
晴明は香蘭を気遣いながら、杏に悪態をつく。

周りに聞こえてやしないかしらと、香蘭は心配になって辺りをキョロキョロと見る。

その仕草が可愛くて晴明はフッと笑顔になる。