「これはこれは、おめでとうございます。ある意味婚礼の儀より大々的に国内外に知らしめる事が出来ましたよ。」
控え室に戻った晴明と香蘭を満面の笑みで李生と寧々が出迎える。
「今日の優勝は今まで以上に重みがあるな。一生忘れる事はないだろ。」
晴明も満更でもないと嬉しそうな顔を向ける。
この部屋にいる全ての者がお祝いムードの中、ただ1人香蘭は部屋の隅にうずくまり、顔を隠して穴があったら入りたい心境にかられていた。
「しかし…俺はどこを負傷したのだろうか?」
当の本人も痛みなんて感じなかったから、不思議に思っていたくらいだ。
嬉しそうに香蘭に聞けば、指で示されやっと気付く。
手の甲に微かな赤い一筋の線。血すら出ていないその跡を見つめ晴明は首を傾げる。
「いつ傷付けたんだろうか…。
凄いな、香蘭が観客席でこれに気付くなんて。」
感心ひとしきりで、李生と共に感動を分け合っていた。
「しかしこれから忙しくなりますよ。
香蘭様との婚礼の儀も予定通りになりますし、何より秀英様の事を先手を打って動かなければ、香蘭様のお命がまた狙われる事態になります。」
李生の指摘はごもっともだ。
この大会には国内外から参加した貴族や武将達もいた筈だ。しかも決勝戦となれば彼等とて興味があるに違いない。
この後晩餐会があるからそこで、彼女を大々的に紹介するべきか…それとも、この機会に託けて軍事パレードでも繰り出し、万世国の安泰を見せ付けようか。
香の国には良い脅しになる筈だ。
もしもまた香蘭を狙ってくるのならこの軍隊が相手だと、暗黙のうちに牽制出来る。
少し浮かれた頭で色々考える。
「この後、晩餐会前の余興を取りやめ、第3部隊で軍事パレードは出来ないだろか…。ぶっつけ本番だが、彼等はそんな日の為に毎日訓練をしているはずだ。」
第3部隊と言えば花形で、主に軍の広報を担当している部隊で、今日は楽隊が参加し演奏を披露する予定だった。その時間を利用して、新しく購入した武器の数々を練り歩かせれば格好の機会になる。
「今からですか?…さすがに無理では…
とりあえず第3部隊の隊長に連絡をとってみます。」
李生は素早く反応して足早に控え室を出て行った。
控え室に戻った晴明と香蘭を満面の笑みで李生と寧々が出迎える。
「今日の優勝は今まで以上に重みがあるな。一生忘れる事はないだろ。」
晴明も満更でもないと嬉しそうな顔を向ける。
この部屋にいる全ての者がお祝いムードの中、ただ1人香蘭は部屋の隅にうずくまり、顔を隠して穴があったら入りたい心境にかられていた。
「しかし…俺はどこを負傷したのだろうか?」
当の本人も痛みなんて感じなかったから、不思議に思っていたくらいだ。
嬉しそうに香蘭に聞けば、指で示されやっと気付く。
手の甲に微かな赤い一筋の線。血すら出ていないその跡を見つめ晴明は首を傾げる。
「いつ傷付けたんだろうか…。
凄いな、香蘭が観客席でこれに気付くなんて。」
感心ひとしきりで、李生と共に感動を分け合っていた。
「しかしこれから忙しくなりますよ。
香蘭様との婚礼の儀も予定通りになりますし、何より秀英様の事を先手を打って動かなければ、香蘭様のお命がまた狙われる事態になります。」
李生の指摘はごもっともだ。
この大会には国内外から参加した貴族や武将達もいた筈だ。しかも決勝戦となれば彼等とて興味があるに違いない。
この後晩餐会があるからそこで、彼女を大々的に紹介するべきか…それとも、この機会に託けて軍事パレードでも繰り出し、万世国の安泰を見せ付けようか。
香の国には良い脅しになる筈だ。
もしもまた香蘭を狙ってくるのならこの軍隊が相手だと、暗黙のうちに牽制出来る。
少し浮かれた頭で色々考える。
「この後、晩餐会前の余興を取りやめ、第3部隊で軍事パレードは出来ないだろか…。ぶっつけ本番だが、彼等はそんな日の為に毎日訓練をしているはずだ。」
第3部隊と言えば花形で、主に軍の広報を担当している部隊で、今日は楽隊が参加し演奏を披露する予定だった。その時間を利用して、新しく購入した武器の数々を練り歩かせれば格好の機会になる。
「今からですか?…さすがに無理では…
とりあえず第3部隊の隊長に連絡をとってみます。」
李生は素早く反応して足早に控え室を出て行った。



