先の部屋では秀英が1人でため息を吐き頭を抱えていた。
生き別れた義理妹に会えて嬉しくて、嬉しくて…
それでも行方知れずの弟の事、王であった父の事、伝えなければいけない事をいっぺんに伝え過ぎてしまったと、自己嫌悪に陥っていた。
「お待たせして申し訳けありません。」
何事も無かったかのように晴明が戻って来る。
一息入れましょうと秀英を椅子に座らせ、お茶が運ばれてくる。
堂々とした立ち振る舞いに、落ち着き払ったその態度。これぞ国を納めるべき皇帝なのだと、また打ちひしがれる。
「本当に…申し訳ない事をしました。香蘭を…義妹を混乱させてしまって…一気に全てを話すべきではなかったと反省しています。」
秀英は率直に非を認め頭を下げる。
「いえ…謝らないで頂きたい。
私も先に伝えるべきだったと反省しています。彼女は閉鎖された場所で育った為、これまで世間の情勢を耳にする事が少なかったのです。もっと考慮すべきだったのは私の方です。」
そう晴明も頭を下げる。
「しかし、彼女は大丈夫です。
直ぐに立ち直る芯の強さを持っている。香蘭は逆境に負けない心の強い人だと思っています。」
少し微笑みまで浮かべ晴明がそう言い切るから、秀英も気持ちが少し軽くなった。
「そう…ですか。
…思えば香蘭の母、愛蘭様も心がお強かった事を思い出しました。絶対絶滅の時ですら子供だった私を安心させるため、気丈に笑顔を向けてくれました。香蘭は愛蘭様に見た目も心も良く似ているんですね。」
秀英は一瞬目をつぶってあの頃の思い出に浸る。
「香蘭を…私の義妹をどうか末永くよろしくお願い致します。」
秀英は兄として晴明に頭を下げる。そして右手を差し出して握手を求める。
それに晴明は即反応して、力を込めて手を握る。
「こちらこそ。公私共々よろしくお願いしたい。
私は香蘭を長らく亡き者にするつもりはない。この噂を早く消し去る為にも、香の国の王座奪還に向けてこれまで以上に加速度をつけて押し進めます。」
若き王たる2人が硬い契りを結ぶ。
その後、戻って来た香蘭が秀英に笑顔を向ける。
「お義兄様、心配お掛けして申し訳ありませんでした。
世間知らずで教養も何も無い義妹ですが…どうぞ末永くよろしくお願い致します。」
頭を下げて誠心誠意詫びる香蘭に、
「こちらこそ、あなたの気持ちを考えずに申し訳なかった。どうか、不甲斐ない義兄を許して欲しい。」
秀英はそう言って詫びるから、香蘭は首を横に降り、そんな事は無いと言って聞かせた。
この古く錆びついたこの寺で、世界を動かす程の契りが結ばれ新しき時代の幕開けの息吹が生まれる。
生き別れた義理妹に会えて嬉しくて、嬉しくて…
それでも行方知れずの弟の事、王であった父の事、伝えなければいけない事をいっぺんに伝え過ぎてしまったと、自己嫌悪に陥っていた。
「お待たせして申し訳けありません。」
何事も無かったかのように晴明が戻って来る。
一息入れましょうと秀英を椅子に座らせ、お茶が運ばれてくる。
堂々とした立ち振る舞いに、落ち着き払ったその態度。これぞ国を納めるべき皇帝なのだと、また打ちひしがれる。
「本当に…申し訳ない事をしました。香蘭を…義妹を混乱させてしまって…一気に全てを話すべきではなかったと反省しています。」
秀英は率直に非を認め頭を下げる。
「いえ…謝らないで頂きたい。
私も先に伝えるべきだったと反省しています。彼女は閉鎖された場所で育った為、これまで世間の情勢を耳にする事が少なかったのです。もっと考慮すべきだったのは私の方です。」
そう晴明も頭を下げる。
「しかし、彼女は大丈夫です。
直ぐに立ち直る芯の強さを持っている。香蘭は逆境に負けない心の強い人だと思っています。」
少し微笑みまで浮かべ晴明がそう言い切るから、秀英も気持ちが少し軽くなった。
「そう…ですか。
…思えば香蘭の母、愛蘭様も心がお強かった事を思い出しました。絶対絶滅の時ですら子供だった私を安心させるため、気丈に笑顔を向けてくれました。香蘭は愛蘭様に見た目も心も良く似ているんですね。」
秀英は一瞬目をつぶってあの頃の思い出に浸る。
「香蘭を…私の義妹をどうか末永くよろしくお願い致します。」
秀英は兄として晴明に頭を下げる。そして右手を差し出して握手を求める。
それに晴明は即反応して、力を込めて手を握る。
「こちらこそ。公私共々よろしくお願いしたい。
私は香蘭を長らく亡き者にするつもりはない。この噂を早く消し去る為にも、香の国の王座奪還に向けてこれまで以上に加速度をつけて押し進めます。」
若き王たる2人が硬い契りを結ぶ。
その後、戻って来た香蘭が秀英に笑顔を向ける。
「お義兄様、心配お掛けして申し訳ありませんでした。
世間知らずで教養も何も無い義妹ですが…どうぞ末永くよろしくお願い致します。」
頭を下げて誠心誠意詫びる香蘭に、
「こちらこそ、あなたの気持ちを考えずに申し訳なかった。どうか、不甲斐ない義兄を許して欲しい。」
秀英はそう言って詫びるから、香蘭は首を横に降り、そんな事は無いと言って聞かせた。
この古く錆びついたこの寺で、世界を動かす程の契りが結ばれ新しき時代の幕開けの息吹が生まれる。



