「ねえ、ニコと俺ってどんなふうに見えてる?」
「そうですねえ…。よく親猫が子猫の首根っこ咥えて運ぶじゃないですか。例えるならあんな感じです!」
「意味不明。じゃあ俺たち親子に見えてるってこと?」
「うーん、親子ともまた違うっていうか…。もちろんいい意味で、ですよ!見てるだけで尊くて微笑ましいですもん。ニコを構ってるときのカシラがどんな顔してるか、自分では分かってないでしょう?」
質問の答えになってないし。
俺がどんな顔してるかとか、どうでもいーんだよそんなこと。
「でも、ほんと驚きました」
「…なにが?」
「カシラって家に女を連れ込まないタイプじゃないですか。ニコはまあ…ガキですけど、一応は女なんで」
そーだね。
14歳って、言っちゃえばガキとも女とも言えない微妙な年齢だ。
あと2年くらいすれば簡単に触れなくなるだろうし、触らせてもくれなくなったりして。
確かにこいつの言うとおり俺が初めて家に連れ込んだ女ではあるけど、こいつの解釈は少し間違ってる。



