私の今の目標は、一人暮らしをすること。
海人家のみんなは逆に心配してくれて、寂しがってもいるけれど。
いつまでもお世話になるつもりもないし、一人暮らしをしている一花が少しだけ楽しそうで、私もしてみたいな…って純粋に思うようになったのだ。
(でも…確かにこれで3連敗だもんね……)
採用されたとしても、なぜか予期せぬ事態とやらが起きて辞めさせられる。
今までの店長さんみんな取ってつけたような理由ばかり言ってきたものの、やっぱり耳が聞こえないことは普通より苦労が多かった。
《いいの!頑張るから!!》
八つ当たりぎみに返信して、スマホを閉じた。
そんな私を隣でニヤニヤ見つめてくるお友達。
「ねえ、やっぱり彼氏なんじゃないの?いつもメールしあっちゃって熱々~」
「…ちがう。海人は……弟、みたいな」
「弟、ねえ。そーいう少女マンガ、いっぱい見たことあるけどな~」
(本当は私が妹みたいなんだけど……)
端から見ればそう見られてもおかしくないかもしれないが、私たちは家族。



