「気に食わなかったら武力行使を躊躇わない戦闘狂。…ウワサくらいは聞いたことあったけど、脅した相手が俺でほんと良かったと思うよ」
「脅しなんかじゃないよ。俺は今すぐにでもあんたの家族くらいは消せる」
「…つまり俺たち─天鬼─に全面戦争を申し込んでるって捉えていいのかい」
「構わないさ。まあ組じゃなく、俺個人だけど」
「……個人ねえ。なんか昔の俺に似てるよ、おまえ」
「似てる?どこがだよ」
「復讐に囚われすぎて周りが見えてないところ、かなあ」
ごめんなさい、ハンカチを返せなくて。
またどこかで会ったらそのときは可愛い娘さんに返したいな…。
こんな張り詰めた空気じゃないときにでも。
「ただ。もし本当に俺の大切な光に手ぇ出そうってんならね………天鬼組の天才ハッカーでもあるこの天道 陽太(てんどう ひなた)がおまえを今日にも抹殺する」



