お風呂だって毎日は入れなかった。
ご飯だって、いつもお腹を空かせていた。
投げつけられるパンやおにぎりはいつも形が崩れていて、その一瞬で覗いた部屋には知らない男が必ずいるんだ。
「はははっ!」
全員が揃って顔を動かした。
その先に、場違いなほど笑っているひとり。
「ふっ、くくっ」
「か、カシラ…」
「ああごめん。面白くってつい」
目が合うと、思わずふるえる。
パッと逸らした地面にはポタリポタリと水滴が落ちた。
「きったないね、おまえ」
「……うん」
「落とされたの?それとも落ちた?どっちにしろ憐れすぎて見てられな───」
「うんっ」
「…そっかそっか」
これが私なんだって。
こんなキラキラした場所で、こんなキラキラした服を着てはいけない人間なんだって。
障害を持っている人間は、お友達すら作れないんだって。



