「あっれ、ニコちゃん。まだ起きてたんだ」
「……!」
「あー……しんど…」
彼が玄関に倒れ込んできたのは、とある夜中の12時を回ってから。
のどが渇いて台所へ向かう途中だった。
見るかぎりケガはしていないようだけれど、ゆうみの体力は見るかぎり限界に達している。
「あっつー…」
ぐいっとワイシャツのボタンを無理やりに取られれば、汗だくのTシャツが見える。
考えるより先に彼の額に手を当ててみると……。
「あつい…」
「…ん、」
「ねつ、だよ!」
11月でこの熱さはおかしい。
頑張りすぎて、無理をしすぎて熱が出たんだ。
脱力する彼をひとりで抱えて、なんとか部屋にまで到着。
ベッドに寝かせて、まず何をすべきか考えていた私の。
「…ここにいてって、」
「…………」
腕を、つかんでくる。
半目がちな瞳は潤んでいて、頬も火照っている。
はあはあと、胸は苦しそうに上下に動いていた。



