たぶん嬉しいお知らせをしてくれているはずで、たとえば次の試合でレギュラーに選ばれたとか。
そんなことのような気がする。
「なあニコ、ここ寄っていかね?」
「……………」
すると立ち止まった海人。
住宅街に入る手前の少し隠れた場所に、こんなにもオシャレなカフェがあったなんて。
外装は一軒家風に作られていて、看板には「Cafe & Bar」と書かれている。
どうやら昼間はカフェを経営していて、夜はバーにもなるお店らしいのだ。
「オレのど渇いちまった。うわっ、オススメはピザトーストだって!超うまそーじゃん!」
famiglia─ファミリア─。
イタリア語で“家族”という意味を持つ、素敵な店名だった。
「いらっしゃいませ」
「ふ、ふたりです!」
「2名様、こちらのお席へご案内いたします」
ドアを開けると、穏やかそうな店員さんが迎えてくれる。
どこか緊張した面持ちで海人が先に入っていった。
追いかける私はその途中、とても年季の入ったピアノを見つける。



