「おまえは俺の。最初から拒否権なんかないんだよ」
「ゃ、…いかない」
「俺がちょーっと家出てるうちにどんどん変わっていってさ。いよいよ男を平気で家に連れ込むようにもなった。
しまいには反抗って?そんなナメたことばっかしてると───」
「がっこ、……やめる」
「…ニコちゃんなんかべっこう飴ひとつで喜んで、ちょっとやそっとのことでお母さんお母さんって鬱陶しく泣くわりには“かどっこまいにち”で黙って、なんにも使えない四次元ポケット持ってるくらいがちょうどいーんだよ。
……俺に抱っこされて甘えてるくらいがね」
「いいの、…がっこ、いかない」
「制服見た?スカートの短さ知ってる?街で痴漢にでも遭ったら、俺そいつ社会的にも物理的にも消すけどいーの?そこまで考えて俺の手から離れようとしてんだろ?」
たぶん噛み合っていない。
この機に及んで言葉数を多くしてきて、そこまでの長文は読み取れないことを知っているくせに。
聞こえないって………本当にやだな。
「これ…っ」
「…………」



