俺とは2度と関わりすら持ちたくない、過去だって消したい、そう思ってるから今も他人になったんだろうし。
それでいい。
それが正しいよ、きっとね。
『…迷子、なの?』
『……はい』
『嘘だよ。どっから見ても家出にしか見えない…けど』
『………はい』
出会ったのはネオン輝く繁華街。
そんな言い方をしたら聞こえはいいけれど、実際はくさびれた路地裏だった。
そこは巷で有名な援交スポットとなっていて、未成年の若い女の子が立っていたら暗黙の了承になる場所。
まだ黒に染まりきれていなかった15歳だった俺─僕─は、たまたま追っ手から逃げるためだけに利用した日の出会いだった。
雨が降っていて。
銀色を隠すフードを被っていた俺は。
『確かに一時的なお金を稼げはするだろうけど、代償に取り返しのつかないものを失っちゃうよ』
『…でも…、家には帰りたくないから…。お金も持ってないです…』



