「じゃー海いくよ、ニコ」
うみ……?
海って、真っ青な色が一面に広がってる…?
急にどうして?と思っているあいだには車に乗せられて、シートベルトもしっかりと。
「ちょっ、カシラ…!!葬式のあとっスよ!?せめて今日くらいは大人しく───」
「だからあんなジーさん、俺知らないもん。そんなこと言ったら常に誰かの命日だけど、おまえ毎日葬式気分で過ごしてんの?そのテンションで?
てか前に運転したの誰だよ、シート下げるなって言ってるだろ」
ゆーみが運転するの……?
いつもそれは矢野さんやジローの役目で、あなたは後部座席で優雅に座っている人だった。
「んじゃ、おまえらは会食いってきな」
「カシラっ、安全運転っスよ!!かもしれない運転っス!!」
「おまえ今日いつも以上にうるさいよ。イチロー、おまえは今日死ぬかもしれなーい」
「ジローっス!!!」



