次の電車が来るのは一時間後。 俺は、携帯電話のアラームを五十分後にセットし、奥の壁際の五人掛けのベンチで、午後の昼寝としゃれ込む事にした。 幸い、ここは無人駅で滅多に乗客が来ない。 俺はデイ・バックを枕にベンチに横になると、さっきの予定外の運動も手伝ってか、心地よい倦怠感に包まれて、すぐにウトウトと眠りの中へ落ちて行った――。