奈落の悪役メイドは孤高の御曹司に求愛される

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彼女の第一印象は、才色兼備のお嬢様。

新入生代表の挨拶を務めていたためか、入学初日から既に話題になっていた。


同郷のクラスメイトいわく、地元で有名な会社の社長令嬢で、中学時代からファンクラブがあったらしい。


そんな彼女と初めて会話を交わしたのは、去年の夏。



『いらっしゃいま……あっ』

『弓崎さん、だよね……?』



バイト先のレストランに彼女が来店したのがきっかけ。

その日を境に私たちの交流が始まった。



『お魚3枚におろせるの!? かっこいい〜。よっ、乃蒼(のあ)シェフ!』

『いやいやそんな。先輩たちに比べたら全然。私が1番下手っぴだし。悠芽ちゃん、手先器用だし、すぐ習得できそうな感じするけどな』

『ええ〜、そう? なら今度教えてもらおうかな♪』



クラスメイトなんだからと下の名前呼びに変えたら、あっという間に打ち解け合えて。

友達とまではいかないが、そこそこ良好な関係を築いていた。