奈落の悪役メイドは孤高の御曹司に求愛される

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雑音を遮断しつつ過ごすこと数時間。ようやく全ての授業が終了した。

手早く荷物をまとめて教室を後にし、脇目も振らずに昇降口に向かう。


バイトがある日はそのまま泉家に直行していたけれど、今はただの学生。

遊びに行く友達もいなければ、習い事もしていないので、ここ最近は真っ直ぐ帰ることが多い。


学校を出て駅に着くと、ちょうど電車がやってきた。

ホームに並んでいる人々の後に続いて乗り込み、30分かけて隣町へ。最寄り駅で降り、自転車を走らせる。


このまま買い物に行く時もあるけど、今日は定期購読している雑誌が届く日。早く帰らなくちゃ。


住宅街を走っていると、家の駐車場に白い車が停まっていた。

あっ、と気づいてブレーキをかけた直後、玄関のドアがガチャッと開いて……。



「おおっ。なんだ、帰ってたのか」



目を丸く見開く、スーツ姿の父。

しまった。今月から夜勤だったっけ。月初めだったからすっかり忘れてた。