檻の中の恋と、奪いに来た君  〜閉じ込める愛か、奪い出す愛か〜

その帰り。

少し後ろを歩いていた琉生がふと足を止めた。

視線の先。

凛月と並んで歩く愛葉。

楽しそうに笑っている。

「……珍しいな」

玖音の声。

隣に立っていた。

「何が」

琉生が聞き返す。

「総長」

玖音は少しだけ笑った。

「本気じゃん」

その言葉に。

琉生は何も返さなかった。

ただ。

遠くで笑う少女から。

なぜか目が離せなかった。