檻の中の恋と、奪いに来た君  〜閉じ込める愛か、奪い出す愛か〜

琉生が、ゆっくり手を離す。

離れた瞬間。

妙に心細くなる。

「……悪ぃ」

短く落ちる声。

凛月は何も言わない。

ただ、じっと見てる。

その視線が怖い。

「愛葉」

名前を呼ばれる。

体が勝手に震える。

「こっち来い」

静かな声。

逆らえない声。

足が動かない。

でも——

行かなきゃ。