檻の中の恋と、奪いに来た君  〜閉じ込める愛か、奪い出す愛か〜

足が動かない。

怖い。

でも——

隣にいる琉生の手が、ほんの少しだけ強くなる。

その感触に、息が詰まる。

凛月の目が、ゆっくり細められた。

「……琉生」

低く落ちる声。

その空気だけで分かる。

——気づかれてる。

完全じゃなくても。

確実に、疑われ始めている。

「お前」

静かな声が、廊下に響く。

「……何隠してる?」

その一言で。

空気が、一気に張り詰めた。