愛葉の指先が震える。 すると。 隣から大きな手が伸びた。 琉生だった。 何も言わない。 ただ。 そっと手を握る。 強くなく。 優しくなく。 逃げたければ離せるくらいに。 愛葉はその手を見つめる。 そして。 自分から握り返した。 その瞬間。 凛月は静かに目を閉じた。 負けたのだと。 初めて認めた。