檻の中の恋と、奪いに来た君  〜閉じ込める愛か、奪い出す愛か〜

そっと扉を開ける。

廊下は薄暗く、人の姿はない。

聞こえる声は、少し離れた場所。

「……っ」

静かに部屋を出る。

心臓がうるさい。

見つかったら終わる。

そう分かってるのに、足を止められない。

ふらつきながら、廊下を進む。

熱のせいで頭がぼんやりする。

でも。

止まりたくない。

「……愛葉」

低い声が、暗闇の中で響いた。

びくっと肩が跳ねる。

次の瞬間、腕を引かれる。

「声出すな」

琉生だった。