「だから突き放した」 蒼依は目を伏せる。 「嫌われた方が楽だった」 「その方があなたが離れると思った」 愛葉の涙が止まらない。 「ごめんね……」 思わず零れた言葉。 すると。 蒼依は少しだけ笑った。 昔みたいに。 優しく。 そして静かに言う。 「なんであなたが謝るんですか」 その瞬間。 二年間凍っていた時間が。 少しだけ動き始めた。