「二年前」 蒼依は小さく笑う。 苦しい笑みだった。 「逃げてほしかった」 愛葉の瞳から涙が零れる。 「捕まらないでほしかった」 過去の言葉が蘇る。 ――次は捕まらないでください。 あの日。 確かに言われた。 意味が分からなかった言葉。 今なら分かる。