その頃。 部屋の中。 愛葉はベッドへ腰掛けていた。 ふと。 気付く。 凛月といる時は。 ずっと緊張していた。 嫌われないように。 怒らせないように。 傷付けないように。 でも。 琉生といる時は違う。 沈黙でも苦しくない。 無理に笑わなくていい。 その事実に気付いた瞬間。 愛葉は小さく目を見開いた。 そして。 胸に手を当てる。 「……安心する」 それは小さな変化だった。 けれど。 愛葉の心が動き始めた証だった。