檻の中の恋と、奪いに来た君  〜閉じ込める愛か、奪い出す愛か〜


海里の頭には。

二年前の夜が浮かんでいた。

泣きながら逃げる愛葉。

その手を引く琉生。

本当なら止めなければいけなかった。

総長に知らせなければいけなかった。

でも。

できなかった。

「……」

海里は拳を握る。

今でも後悔している。

それが正しかったのか。

間違っていたのか。

分からない。