檻の中の恋と、奪いに来た君  〜閉じ込める愛か、奪い出す愛か〜


少し離れた場所。

街灯の下。

海里が立っていた。

愛葉の目が大きくなる。

「海里くん……」

海里は苦笑した。

本当は止めるべきだ。

総長に伝えるべきだ。

でも。

目の前の少女は泣いている。

ずっと見てきた。

苦しそうな顔も。

無理に笑う顔も。

全部。

「早く行け」

海里は静かに言った。

「見てねぇことにする」

愛葉の涙が溢れる。