檻の中の恋と、奪いに来た君  〜閉じ込める愛か、奪い出す愛か〜


「だから全部抱え込む」

風が吹く。

長い沈黙。

蒼依は続けた。

「誰かを傷付けたくないから」

「自分が我慢する」

愛葉の目から涙が零れた。

初めてだった。

誰かに見抜かれたのは。

「……どうしたらいいの」

小さな声。

消えそうな声だった。