檻の中の恋と、奪いに来た君  〜閉じ込める愛か、奪い出す愛か〜


その様子を。

少し離れた場所から海里が見ていた。

琉生。

愛葉。

そして凛月。

海里は小さく目を閉じる。

胸の奥に嫌な予感が広がる。

二年前と似ている。

あの時も。

全部が少しずつだった。

誰も止められないまま。

気付いた時には遅かった。

海里は誰にも聞こえない声で呟く。

「……頼むから、同じことになるなよ」

その願いは。

静かな倉庫の中へ消えていった。