檻の中の恋と、奪いに来た君  〜閉じ込める愛か、奪い出す愛か〜


倉庫の外。

自販機の前。

琉生は缶コーヒーを開けていた。

その時。

扉の向こうから凛月の声が聞こえる。

『愛葉』

その名前。

気付けば耳が反応している。

「……」

自分でも分からない。

なぜこんなに気になるのか。

けれど。

胸の奥に引っかかる。

あの笑顔も。

あの不安そうな顔も。

全部。

そして知らないうちに。

琉生は愛葉のことを考える時間が増えていた。