そういえば、京の部屋ってどこ……?
よく考えれば、前に来た時は京の部屋に入らなかったんだ。
どうしようもないので廊下に座っていると、ドアの開く音が聞こえた。
「れー? 綾じゃんっ、久しぶり! そんなとこで何しちょー?」
「あっ、お兄さんっ」
慌てて立ち上がると、
「なーん。律兄でいーけん」
と、京のお兄さんは人懐っこい笑顔を見せた。
「え……えと、り……りつにぃ」
「かわえー! 妹できちゃったー!」
無邪気な律兄に思わず笑ってしまった。
どことなく京に似ている律兄と向かいあって、会話を弾ませる。
「りつって、どう書くんですか?」
「法律の律。俺中1だけど敬語いらんけん」
「え! 中1!?」
大人っぽいから中3くらいかと思ってた……。やっぱり京のお兄ちゃんだなぁ。
「……何しちょー」
「あ、京! 京の部屋わかんなくて」
「あぁ、そっか」
そう言って京は綾の手を掴んで、京の部屋であろうドアに向かった。
律兄に頭を下げると、手を振って笑っていた。
京はなぜかムスッとして、
「律兄これから塾じゃろ? 早く行けば」
そう言って、部屋に入った。
……やっぱり仲悪いのかな?



