ギシッとベッドが軋む音がして、隣に京の気配を感じた。
「……」
うつ伏せになっているあたしの髪を、京が優しく撫でてくる。
髪に触れられ、耳に触れられ、頬に触れられて。鼓動が急速に速まる。
「……何?」
少しだけ顔を横に向けると、案の定あたしの横に寝転がる京がいた。
「遊んどるけん。言われた通り、ひとりで」
「……あたしで遊ばないでよ」
「いつまで怒っちょるけん」
まるであたしがだだをこねてるみたいな言い方に、プクッと頬を膨らます。
「フグの真似?」
「…………」
もう知らないっ! 京のバカバカ!
再び枕に顔を埋めると、くんっと髪が引っ張られた。
「怒るなや〜」
「怒ってないもん」
「嫌いになった?」
「……嫌い」
あたしだけドキドキさせる京なんて、嫌い。
「綾に嫌われたら、生きていけん」
「……ふーん」
「なんかやそれ! 今感動するとこだと思わん!?」
「知らないっ」
「……綾。こっち見い」
「――っ絶対やだ!」
「………」
「ひゃっ!」
京に突然顔を引っ張られ、真っ赤になっていた顔を見られた。
「顔赤いけん」
「ちょっとっ! 離して!」
京っ、顔! 顔が近いっ!
「離してよーっ」
「ヤダけん」
「〜〜っ」
「ふ……真っ赤……」
京はクスクス笑ってる。
……綾に嫌われたら、生きていけない。そんなこと言われたら、あたしはすぐ赤くなっちゃうよ。



