「……あ」
京の顔が、見る見るうちに赤くなっていく。
「照れたーっ!」
あたしは寝転がったまま京を指差し、はしゃいだ。
「ばっ、おまっ、そういうことは言わんでよか!」
「真っ赤ー!! 京かわいーっ!」
きゃははと笑うあたしに、京はしぐじったという顔をする。
「ぷっ……ぷくくっ……」
「笑いすぎだけん!」
「だって可愛いんだもーん」
「だぁーっ! 可愛いくないが!」
「ぷっ……京の弱い言葉見つけちゃったぁ〜」
ご機嫌なあたしは天井を見上げ、桜の花びらが積もった天窓を見つめる。
「わ! 綺麗〜、見て京っ! 桜が……」
積もってる。そう言えなかったのは、京に口を塞がれたから。
「……桜が何……?」
至近距離に端正な顔立ちの京がいる。
鼓動がバクバクとうるさくなったけれど、それさえもずっと感じていたいくらいだった。
「……もっかいして?」
「……もう黙っちょれ」
頬を染めて眉を寄せる京の唇が、あたしを黙らせる。
あたしと京の甘いキスを見ていたのは、天窓に積もった桜の隙間からのぞく、青空だけ。



