「何しちょー?」
お昼ご飯を食べ終わり京の部屋でくつろいでいると、突然京が顔を覗いてきた。
「何って、なに!?」
「ん? 今、何したいかや?」
あぁ……なんだ……今の話か……。
「別に何でもいいよ」
「んじゃDVD見よ〜」
返答を待たずに、京はプレーヤーにDVDを取り込む。
「何映画?」
「ホラー映画」
「バカじゃないの!?」
あたしホラーは滅法ダメなの知ってるじゃん!
「ぷくく……っ嘘だけん」
「そんな嘘やめてよ!」
「怖がる顔が見たくて」
ニヤニヤと意地の悪い微笑みを浮かべる京に、クッションを投げつけた。
「サイテー! バカ!」
「ごめんて」
「京なんてハゲちゃえ」
「嫌なこと言うなや!」
「寝てる間に、眉毛にガムテープ貼っちゃうんだから」
「それは俺に麻呂になれって言っちょるんか!?」
「冗談じゃん」
「綾のは冗談に聞こえないけん」
「怖い怖い」って身震いするフリをしながら、京は再生ボタンを押してあたしの隣に座った。
「結局、何映画なの?」
「綾が大好きなラブストーリー」
「………」
ベッドに寄りかかって、テレビ画面を真剣に見る京。見とれてしまいそうになり、慌ててテレビに視線を移す。
いかにも泣けそうなタイトルの映画が始まった。



