「――あ。あのね、今度、直のとこに行ってくるけん」
リビングでお昼の炒飯を食べていると、京ママがエプロンを取りながら言った。
「直姉のとこ? 何でかや」
直姉は京のお姉さんで、今県外で仕事をしている。
「ホームシックですって! ふふっ、仕事忙しくて帰れないけん、会いに来てーって。直もまだまだ子供だが〜」
そう言う京ママは、明らかに嬉しそう。
「ふーん。いつ? 泊まるんかや?」
「ちょうど桜祭りの日ね。パパと行ってくるけん。3泊してくるけど律は絶対夜遊びすると思うけん、ふたりとも留守番お願いね」
……えっ!?
「直姉と写真撮ってきて」
「京ったら本当にお姉ちゃんっ子だけんねぇ〜! ねぇ綾ちゃん!」
「え!? あっ、そうだね!」
いや京、今そこ!? 今の話聞いてた!?
話が終わると、京は平然と炒飯を口に運びながらテレビを見ている。
いやいや……京……。
3日もあたしと、朝から夜までふたりっきりなんだよ? あたし、考え過ぎ?
「ん? どしたが綾」
「食べないなら食べちゃる」と、京は勝手にあたしの炒飯を食べ出す。
えぇ〜……。



