「……病気から……?」
何言ってるの、パパ。
あたしは、原因不明の病気なんだよ?
医者でさえ首を傾げるのに、高校生の京が何かできるわけないじゃん……。
「綾……今、どんな気持ち?」
「………気持ち?」
「何か不安や、悲しいことはある? それに、負けてしまいそうに……押し潰されてしまいそうになってたりしない?」
……不安や悲しいこと……つらくて、怖いこと。寂しさや……孤独感。
でもそれは全部、京が取り除いてくれたよ。
「……あたし……生きたい」
パパは目を見開いて、握っていたあたしの手をさらに強く握った。
「……怖くても、不安でも、つらくても悲しくても……あたし生きたい……生きたいの、パパ」
「綾……そう思えるのは、京くんのおかげなんだよ」
うっすらと涙を浮かべるパパに、あたしは首を傾げる。
「……京が、人口呼吸して……あたしを救ってくれたのは……さっき先生に聞いたよ」
あたしの答えに、パパは首を振る。
「もう……大丈夫だね?」
目尻にシワを寄せてパパは微笑む。
「もう……いなくなるなんて……思ってないね?」
「……思ってないよ……っ!」
パパの言葉に、ひどく胸が痛んだ。
あたしがしてきたことの愚かさを、今さらながら気付いたから。
「京のおかげでって……何?」
パパはあたしの手の甲を撫でてから、真っ直ぐあたしを見た。
「綾の病の原因が分かったんだよ」
「……え?」
原因が、わかった……?
どうして……?



