“生きて、綾……”
あたし、生きていいの……?
あたし、何もできないよ。
京にあげられるもの、何もないよ。
幸せに、してあげられないよ。
ただね……笑うことしかできないと思うの……。
“俺の幸せは……綾の存在”
そう言った京の瞳から、涙とは思えないほど綺麗な雫が落ちた。
……あたしこそ、幸せだった。
京がいるだけで、確かな愛と幸せを感じた。
君は、真っ暗な道を、迷子のあたしを、照らして導いてくれた。
月のように、淡く優しく、漆黒の闇に輝く光。
「……ありがとう」
ありがとう、京。
もう迷わないから、心配しないで。
だから、泣かないで……。



