「これからどうするけん」
昨日の余った菓子を食べながら、理一は口を開いた。
「今、綾に記憶が戻るのはマズいんじゃろ? 綾は離れたかったんに、俺ら思いっきりそばにいちょるしな」
ポリポリと、細いスナック菓子が理一の口に入っていく。
「だけん、その前に洗脳する」
「ぶっ! 洗脳って!」
「綾に生きなきゃダメだってことを教えるけん。あと、マイナス思考と、すぐ自分のせいにするとことか……変えるが」
「お前……結構綾に不満ありそうじゃな」
「あるけん。山ほど」
真顔で言うと、ケラケラ笑う理一。
「まぁ、綾がまた離れなきゃって思う前に、俺らはそんなこと望んどらんってことを、分からせなきゃならんけんね」
理一の言葉に頷く。
「まずそっからだな」
「なんだかやる気アップしてんじゃねぇの〜?」
ニヤニヤする理一を、俺は照れくささから無視する。
「冬休みには、決着つけるけん」
「おう、頑張ろうな」
理一が帰ってからすぐ、陽子と朋と遊んでるはずの綾からメールが一通届いた。
“陽子から色んな話聞いたよ。京とあたし、本当に仲よしだったんだね”
俺はしばらくメールを眺めてから、返事を送った。
“これからもだよ。俺は綾の隣に、ずっとおるけん”



