「俺と綾はそんなんじゃないけん。お前と一緒にするなやアホ兄貴」
「兄貴にアホ言う弟なんて要らんわボケ!」
兄弟喧嘩が始まり、お母さんが「やめなさい」と仲介に入った。
京は綾のこと、何とも思ってないんだな……。
たしかに好きとか言ったりしてないし、綾も今楽しければいいと思ってたし……。
でも、何か、悲しくなってきた……。
同時に兄弟喧嘩が激しくなる。
「お前は弁護士に向いてないけん!」
「そんなもん、なりたくないが! 律兄こそ弁護する側じゃなくされる側だけんっ」
「兄貴に向かって何ぬかしちょー!」
「……弁護士?」
思わず口に出すと、京たちは喧嘩をやめて綾を見た。